コスメは生活

自分は何のためにコスメを買うのかを考えた。

 

申し訳ないのだが、コスメに対し過剰に愛があるわけではない。コスメはコスメ。好きは好きだが、収集癖があるわけではない。

また、美への強い執着があるわけでもない。やるべきことをこなしているという感じに近い。美容は楽しいけれども、なんというか、コスメ一つでは可愛くなれる綺麗になれるとは思えない。諦めがあるのだ。

 

 

けれど、予定がなくとも私は化粧をする。化粧をすることが面倒とも思わない。

生活なんだろうか。娯楽や余剰や趣味ではなく、あくまでも日常の一部。

似合わない化粧品は欲しくない、それは金銭的な理由もないわけではないが、心底似合うと思えない化粧品を身につけるモチベーションが湧かないからだ。そういった理由でプチプラコスメにもあまり購買意欲が湧かない。プチプラを買っていた時期もあったが、妥協するのもTUしないで失敗するのも満足がいかなかった。

 

結局、自分はコスメよりも自分が好きなのだ。自己愛を沸かせてくれないなら意味がない。最高に自己満足できるコスメしか使いたくない、妥協したくない。

綺麗になれなくてもいいから(なりたいけど…)自己満足して、満たされた生活を送りたい。

 

それにしても、コスメカウンターはとても楽しい。清潔で綺麗な空間、たくさんの化粧品、これは楽しくないわけがない。

延々と見たところで、こだわりが強いから結局何も欲しくないときも多い。また、BAの方とフランクなコミュニケーションがとれるわけでもない。

それでも楽しい。それは夢があるからではないか。生活を変えられるのではないか、違う自分になれるのではないかという夢を見れるのだ。買ったあとしばらくしか持続しないとわかっていても。

 

先日買ったTHREEのエミングバームは最高だった。アロマの香りで精神が安定し、ゆっくりクレンジングしていると、ふつふつと自己愛が湧いてくる。これですよ、これこそ探し求めていた自己満足。

あまつさえ長年連れ添ったコスメデコルテと離れ、THREEをラインで揃えたいという欲望が溢れてきてしまった。

この高揚、納得いくものを見つけた喜び。楽しく生きるために消費は存在する。

消費を契機として自分が変われたら一番面白いが、変われなくとも夢を見れたらそれでもいい。

 

とにかく、THREEをラインで揃えたい。